CelicaRacingClub
2002第3戦ヒーローしのい
2002.9.21


撮影:写真屋 ヒーローコーナーにて

とっても仕事が忙しい毎日…に加え、今回はCRC会長が不在の為、準備に大忙し。 という訳で、カメラを忘れてしまいました。ということで、少し雰囲気を変えて書いてみましょう。

決戦前夜
業務終了23:30。配布物をコピーし、電車へ駆け込む。役員集合が6時なので、寝ずにそのまま行くとする。 帰宅後さっとシャワーを浴びて着替え、30分でいそいそと出発、眠気覚ましに唄いながら、通い慣れた下道へ。
第2戦の雪辱を心に近いながら・・・

現地到着
午前4時、2時間半で現地に到着。会長から預かったゼッケンと、おまけで助手席にがーこ氏を運んできた前回の覇者・湘南のタカ号が、既に仮眠している。 ゼッケンは無事届いた。これで準備物はそろった。安心すると急に眠りに誘われ、しばし仮眠zzz

決戦の朝
6時。PBRCの会長さんからの電話で目が覚め、打ち合わせ等していると、エントラントが続々と到着。 ブレーキパッドを頼んでおいた(交換しに行く暇がまったく無かったので)セリカっち氏も到着。ここで、カメラを忘れたことに気付く。 しのいのオフィシャルも到着し、7時ゲートオープン。さぁいよいよだ。
今回は、バネ(SWIFT14k-12k,7インチ)で車高を下げ、秘密兵器のアルミ製クランクプーリーを引っさげての勝負。

パッド交換
ドラミを挟んで、セリカっち氏、きりセリ氏(貸しあり)に手伝ってもらいながらフロントブレーキパッドを交換。彼らの手際のいいことといったら、 感心するばかりである。パッドは在庫品で探したので、ENDLESSのCCR。プロμは無かった。
パドック〜ゲート間を、ブレーキを引きずりならが2往復し、とりあえずのアタリを付ける。1本目は様子見かなと思っていたら、 C-ONE石田氏「ラリーだと、ブレーキパットなんて新品に交換しても、SSまでの間になんとかしてくれって感じだよ」と言われる。 こりゃ、なんとかするか。

1st Attack
9時00分、NA-Aからアタック開始。ここでなんと、開始早々あの経験豊富なV氏がEK9氏と接触してしまう。 ブレーキローターにクラックが入っており、1本走ったら午後に備え買いに行くと言っていた矢先のアクシデント。 経験者でも、たとえ走り慣れたコースでも、奢りは禁物であると再認識。

続いてTurbo-A。同クラスには、205では湘南のタカ氏、軽量化のたか氏、りょうせい氏、急成長中のmarveric氏。 地元からS15のラズベリー氏、私の師匠であるAE86Nigel氏、ランエボのしかみ氏。
湘南氏、たか氏、りょう氏の3人は、Two号の一歩上を行っており、ミラーに映ったら即譲らざるを得ない程の差がある。 アタック開始後2周目にこの3台を譲っての結果は…

Turbo-A 1st attack

湘南のタカ 軽量化たか りょうせい ラズベリー しかみ marveric Nigel Two
ST205 ST205 ST205 S15 CP9A ST205 AE86 ST205
Tire S S S S R S S R
3 51.765 51.111 52.779 54.229 57.929 52.107 59.569 51.605
4 49.961 50.363 50.768 55.293 55.375 51.674 58.434 64.245
5 50.193 50.245 50.382 51.737 54.704 51.369 53.613 51.252
6 49.665 48.963 50.042 51.977 54.384 51.876 53.190 50.684
7 50.824 49.294 52.810 51.817 55.891 57.590 51.670 51.153
8 48.664 49.075 50.404 52.829 54.331 51.032 51.731 49.870
9 48.724 48.550 50.422     50.907    
様子をみながら最後にちょっと攻めてみると、 前回Bestを0.8秒更新する、49秒8。一瞬小躍りし、まだまだ攻められると引き締め直す。 ブレーキも問題ないし、なにしろ脚が決まってヒーローコーナーが踏める踏める。 タイヤのプレッシャーを温間で2.7k調整し、さらなる更新を…目論む。

2nd Attack
インターバルの間、Turbo-AのメンバはPITで神経戦(?)。どうやら6月の時と比べ、路面のグリップレベルが低いようだ。 ラジアルではそう差を感じないが、Sタイヤ組は皆そう感じているらしい。
りょうせい氏はまだブースト1.1kだとか(私は1.3k)。しのい初走行の師匠・Nigelは、ラインが判らず難しい、次は後ろに付かせてくれと懇願。勿論快諾。 そして2本目が始まった。

Turbo-A 2nd attack

湘南のタカ 軽量化たか りょうせい ラズベリー しかみ marveric Nigel Two
1 50.249 53.166 52.193 50.919 53.654 50.476 51.647 51.536
2 49.161 48.835 49.943 51.518 53.955 51.885 49.982 51.761
3 50.084 48.540 49.818 50.980 52.848 51.253 50.710 50.871
4 48.386 48.752 49.468 50.629 52.440 50.620 51.009 50.956
5 47.937 48.469 49.495 51.133 53.028 50.570 55.774 57.934
6 48.581 48.528 49.685 51.101 55.347 50.180 50.402 56.252
7 48.534 61.002 49.925 50.826 55.151 50.592 49.490 58.112
8 48.475 58.041 49.659 50.800 53.605 50.608 49.353 50.207
9   48.397 50.363 50.892 53.468 49.492   50.461
10   48.603 56.251 52.007 54.131 53.926   54.468
11   51.601 58.373 50.988   50.096   49.984
各車、Bestを更新する中、私だけが更新できない。気が緩んだか?もう満足してしまったのか? そして、marvericが脅威のタイムを叩き出す。Sタイヤとはいえ、彼に負けるわけにはいかない。 さらにLapChartを良く見ると…17Lap中、2Lapしか49秒台が出ていないことに気付く。 こんなことでは駄目だ。気合いをさらに入れ、集中しなくてはと心に誓う。

コースウォーク
昼休みを利用して今回はコースウォークを行った。12時になると食事も後回しにして、りょうせい氏とコース上へ。 自分のライン上を歩きながら、ブレーキポイントを確認する。 ヒーローコーナーにさしかかる頃、軽量化たか氏が猛ダッシュで追いかけてきた。200kmを1日で自転車で移動できる彼は、とても若い。 仲良く(?)3人で先へ進む。ヒーローコーナーだけは微妙にラインが違ったのと、裏シケインの進入ポイントは、Sタイヤ組は私よりかなり深いことが判明した。
歩いて初めて気がついたのが、路面の微妙なアンジュレーションであった。特にヒーローの一番奥と、最終ヘアピンは、 横方向にかなり傾斜(バンク)がついており、これがブレーキング時の挙動に影響しているものとわかる。 縁石も全てチェック。まだまだ載せていける箇所、危なそうな箇所を把握する。

途中裏ストレートで、栗拾いを楽しむ。ハイウェイカードの落し物は、見つからなかった。

3rd Attack
午後のアタックが始まる。コースウォークで研究したヒーローコーナーのラインをまずは試してみる。 最初のブレーキポイントをもう少し奥目に。確かに、後半の速度はのるけれど、ラジアルのグリップでは、 進入がかなり厳しい。
後に、ファミリー走行でZZTオーナーを助手席に乗せた時に聞くと、さらにラインは微妙に違うようだった。 本当に、奥が深いコースだ。でも、これで大体自分のスタイル(ライン&ポイント)が固まってきた。

Turbo-A 3rd Attack

湘南のタカ 軽量化たか りょうせい ラズベリー しかみ marveric Nigel Two
1 50.541 49.980 50.116 51.478 54.119 49.631
50.250
2 49.179 49.417 49.195 50.483 54.322 49.929 49.308 50.226
3 48.983 49.106 49.577 51.077 52.881 50.400 49.956 49.687
4 49.045 48.723 48.980 50.894 52.861 52.006 49.395 54.854
5 48.638 51.211 49.253 50.354 53.051 49.830 49.372 50.000
6 47.988 48.981 49.641 50.742 53.961 50.370 49.456 65.676
7 48.402 48.138 49.108 50.714 51.857 50.317 49.136 51.384
8 48.018 49.074 49.458 50.371 57.026 50.418   49.693
9 52.479 50.367 51.190 50.823 58.022 50.431   51.260
10 48.234 48.845 52.898 51.109 56.154 50.503   56.601
11 48.079 48.842 50.190 50.804   51.296    
Bestは49.687。marveric氏まで、もう一息。 黄色、黒、赤は、異次元ゾーン。

Final
いよいよ決勝。Turbo-AのSタイヤ組からは漏れ、前回に続いてのBメイン。 しかし目の前にはmarveric号。PITで待機中、お茶目なインタビュアがやってくる。 そう、Two号がしきりにmarveric号を煽るのではないか、と。
 「ぜっていに、まけねぇ! ぶっ壊してでも勝つ!」
思わず叫んでしまった。叫んでしまった手前、もう後先考える余地はない。 いくしか、ない。ヒーローコーナー、裏シケイン、スライダーを。
そしてスタート。1Lap目は様子見。そして2Lap目以降。おや?marveric号にどんどん追いつくではないか。 ヒーローコーナーと裏シケインの進入だけはさすがSタイヤ、少し離されるも、1ヘア・2ヘアで大きく詰め、 ストレートではさらに差を詰めることができる。これはいけるかも、しれない。 6Lap目で間を空け(このまま攻めていった方がギャラリーサービスにはなったかもしれないが)、再度アタック。 また目前にmarveric号が迫る。 もっと詰めたい! その思いが絶頂に達した裏シケイン…ブレーキポイントをさらに奥にしたところ、 タイヤのグリップがまったく無くなり、まっすぐいって空を飛び…着地ではハーフスピン状態になってしまう。 あぁ! このLap,前半はとても良かったのに!! 思わずステアリングを拳で叩く。

そして時間も押し迫り、これが最後のアタックLap。もう、スライダーへの恐怖心など、裏シケインのダートに置いてきた。

そして無心の1Lap…

アタックできた後、最終最後のLap、またもや裏シケインで大失敗…遠目に見えたチェッカーを受けることなく、 クールLapも忘れて(最後がとても悔しくて冷静さを失っていた)そのままPITへと…
すると、PITでは、赤いR氏の笑顔が。
 「よく頑張ったな、勝ったぞ(でも当日Bestは負けてるけどね)」

Final Turbo B Main

ラズベリー しかみ marveric たかじん Two

S15 CP9A ST205 ST185 ST205

S R S S R
1 52.623 53.115 49.721 51.979 51.579
2 51.396 52.931 51.177 52.016 50.178
3 51.744 53.747 50.158 52.153 50.114
4 51.619 52.246 50.341 52.797 49.644
5 51.345 52.980 49.700 53.088 49.522
6 51.731 52.428 50.048 52.561 56.306
7 52.239 56.607 51.030 53.347 49.977
8 53.102 53.125 55.064 67.075 49.867
9 51.290 53.153 49.753 67.059 54.112
10 65.641 54.277 50.989 54.433 58.323
11 51.553 53.231 50.640 53.021 49.506
12     57.479    
ギャラリーの方々からも、沢山声を掛けて頂いた。黄色氏「あんなにやばいくらいの熱い走り、見たことが無いよ」 ギャラリーサービスできて、ほんとによかった。
最近のCRCのイベントでは、Sタイヤ組に圧倒されていたが、少しは存在感は示せたか…

エピローグ
marveric号に勝利したのとタイムに興奮しているところに、ブレーキパッドから煙が出ていると指摘され、 慌ててパドック内へ車を出し、クールダウン。PITから出る際に、ジャッキを踏んでしまうほど、慌てていた。 さらには脚廻りら酷い異音が。ハブか?ドラシャか? やっぱり、壊れた(壊した)か…

しかし、壊した事の悲しさよりも、充足感がはるかに上回る。 よく頑張ってくれたな、と、205に感謝の気持ちがふつふつと湧いてきて、それを噛み締めながら、第3戦は静かに幕を閉じた。


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